大変唐突におかしな話をはじめますが・・・・
霊魂が存在するのかどうか・・・ボクにはわかりませんが
少なくとも、実体験した事のあるボクはそれを信じます。
昔話になります。ボクの娘はあまり夜泣きをしない子でした。
けれどその日に限って、激しく泣き続け、今度は2歳上の息子が寝れません。
息子までぐずり始める中、娘を抱っこし、真っ暗なリビングで数時間抱っこしてました。
ようやくスヤスヤと小さな寝息を立て始めた娘の顔を外の街頭の灯が差す部屋の中で
見たいたその瞬間、
誰も居るはずの無いリビングの、ボクの真後ろに誰かが居るのがわかりました。
ボクの右半身は、総毛立つ・・・と言えばいいのでしょうか。
右半身だけゾクっ・・・ゾワっ・・・と言う感覚になり、
ボクの右の耳をかすめて
手ぬぐいで、ほっかむりしていても白髪の老婆だとはっきりわかる見知らぬ顔が
ボクの右顔面のすぐ脇で、ボクの腕の中にいる娘の顔を覗き込んだのです。
『よした、よした。寝ったか』
その声もボクのすぐ右側から発せられたモノです。
そう言ってそのおばあちゃんはスッと顔を戻すと、
その気配と共に無くなりました。
ボクの右耳はあの時にかすめた手ぬぐいや髪の毛の感触を覚えていますし
その声もはっきりと覚えています。
ボクは寝ぼけてなど居なかった。
ずっと、「ひょっとしたら具合が悪いんじゃないだろうか?」そんな事を考えながら
立ったり座ったり、娘を抱っこし続けていたんですから。
よした、よした、寝ったか
方言です。『よし、よし、寝たか』とでも言えばいいのでしょうか。
この話を聞いた人間は大抵はすごく怖がりますが
当のボクは、その時は怖いと言うよりビックリした、
そして、もう二度と御免だとは思わないのです。
少なくとも、娘を心配していてくれたそのおばあちゃんに恐怖心はありませんでした。
もうすぐ東日本大震災から丸5年が経とうとしています。
そんな折、ある本を読みました。
思う所は色々あれど、久々に数時間で読破しました。
淡々と事実のみを活字にしているその本に、
若干の違和感を覚えた箇所があるのも事実ですが。
内容的にはとても共感できるものです。
本の中で、タクシードライバーが実際に経験した“霊的”は体験談を
なんの感情も無く(と思うくらい淡々と)羅列される中で
そのタクシードライバーさん達に、ある種の優しさを感じました。
取材者が『幽霊』と呼ぶと
「そんな言い方をするな!」と怒り始めるドライバーさん。
真夏の真夜中に冬のいでたちそのままの小さな女の子を乗せたドライバーさんは
自宅近くで(あったのであろう場所で)手を取って車から降ろしてあげたそうです。
そして、降ろしてあげた瞬間に、その手を伝わる感触も、目の前の女の子も居なくなる。
文字にしてしまえば、その絵を想像してみたら、恐怖の体験なのですが
ドライバーさんは『また、乗せてあげたい』とおっしゃるそうです。
あの地震から年月が過ぎ
家を建てる方々の拘りの中で『耐震性』がみるみるランクを落としているそうです。
耐震性が高いのは当たり前じゃないです。
危ない建物はまだまだあります。
ボクは過剰だと揶揄されようともそこを一歩も譲るつもりはありません。
また今年も
3.11に被災地でおこった事と
3.11にボク自身がどうしていたかを思い出し、
忘れないでいたいと思っています。
読破した本はコレです。